嗚呼、生足にノースリーブ・・・私の理性がブロークン・ファンタズム

と、のっけから壊れてて申し訳ない。
さらに、茜屋さんには、更新が遅れて本当に非常に大変申し訳ありませんでした(土下座

しかし、前回の生足だけでも宝具並みの威力があったのに、それにノースリーブとくれば、私の心が『壊れた幻想』です。


ということで、お礼SS行ってみよう!

暖かい日溜り。
ゴロゴロ。
思わず、意味もなく布団の上をゴロゴロゴロ。
春の日の暖かさを一身に独占しての日向ぼっこ。

「セイバー」

士郎の呼び声も耳には入っても頭には入らない。

「ここは、私が占領しました」

なんて、寝ぼけたような言葉がセイバーの口からこぼれる。
それほどに、今セイバーが占領している、太陽を一杯に浴びたふかふかの布団は、どんな宝具よりも強力な魅力を発していた。
この幸せな宝具に比べたら、かの英雄王の自慢のコレクションも有象無象だろう。

「セイバー・・・」

かすかに聞こえる士郎の声に、胡乱な頭を振り払うように意識を強く持とうとする。

『いけない・・・私は布団を取り込まなくては・・・』

しかし、いくら己を奮い立たせても、立ち上がることはできそうもない。
千の戦場を駆け抜け、どんな負傷を負っても立ち上がってきたセイバーも、この魅力には勝ち得ないらしい。


やがて、ゆっくり眠りの国に落ちていく。










コツン

寝返りをうった拍子に指先に何かが当る。

「うーーん・・・」

それに、あわせて寝言が聞こえる。

「ええと、私は確か・・・シロウと布団を取り込んでいて---」

呆とした頭で考える、視界に移るのは家の天井。

「どうやら、あまりの気持ちよさに眠ってしまったようですね」

さすがは歴戦の騎士王、一瞬にして状況を把握する。

とすると、先ほどの寝言は、セイバーの至福の日溜りに割って入った侵略者の物らしい。
コロンと、侵略者の方に寝返りをうつ。

予想通りの闖入者の顔が、思った以上に自分の顔のすぐ傍で無防備な寝顔を曝している。
思わず、士郎を見つめる。
赤味がかかった士郎の髪が、日の光を浴びてきらきらと輝いていた。

幸せそうな士郎の横顔を見つめる。



「仕方ないですね、シロウにも私の領土で眠ることを許してあげます」

悪戯っぽい笑顔で士郎の頬を指で弾く。

「特別・・・ですよ。
貴方以外なら、例え征服王が相手でも譲りはしません」

いつか見た、手強いあの英霊を思い浮かべる。

「ですが、ただで・・・というわけには行きません」

未だ寝ぼけているのか、昼寝の魔力がそうさせるのか、今のセイバーはあまりにも幼い少女のようだ。

それは、恐らく・・・

「・・・アルトリア」

セイバーの悪戯っ子のような笑みと、士郎の柔らかい微笑がぶつかる。
きょとんとした顔、次いでびっくりした顔、そして真っ赤になって照れる顔と、セイバーの表情がコロコロと変わっていく様を士郎は微笑ましく見つめていた。

この表情が、この可愛らしい年相応の表情こそが、セイバーが英雄アーサーとしてではなく、アルトリアという一人の少女として自分の傍に居てくれている事を実感させてくれる。

真っ赤になって呆然とするセイバーの頭を、グイっとやや強引に引っ張って自分の腕に乗せる。

「では、報酬としてよろしければ私の腕を使ってください」

『ただではない』
セイバーの言葉への返礼として、自分の腕をセイバーの枕に提供する。

いわゆる『腕枕』だ。

「どうでしょう?お気に召していただけましたか?」

そんな士郎の言葉に、消え入りそうな声で

「・・・・・・はい」

と答えるセイバー。
でも、その表情はとても幸せそうに笑っていた。

「シロウ・・・」

再び、眠ってしまったのか、士郎から返事はない。
それを見極めて安心したのか、吐息と共に吐き出したセイバーの言葉。
やがて、ゆっくりと寝息を立ててセイバーが眠りに付いた。
ただ、何故かセイバーの枕は、耳まで真っ赤になっていたのだが、セイバーはそんなこと気が付かなかった。


「シロウ・・・ここ(貴方の傍)こそが私のアヴァロンなんですね・・・」









そんな、二人の理想郷は、遊びにやってきた『あかいあくま』に破壊されるまで続きましたとさ・・・





「あんた達、何いちゃついてんのよ〜〜〜〜!!!!!!」





ということで、茜屋さんの士郎×セイバーの応援『絵』二枚目でした。
これを見て皆さんガンガン投票しちゃってください。
感想はいつもどおりで・・・。



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