ライダーさんはっちゃけてます・・・

えっと、ライダーさん、物凄いはちゃっけてます。
つーか、乳、乳が凄いはみ出してるんですけど・・・(涎
しかもミニスカニーソって、悶え死にします。
いや、わかってるんですよ、いつもの服と露出度がほとんど変わらないのは。
でも、隠そうとすると見たくなるんです、男は!!(きっぱり
イリヤは何だか違和感ないかも(ヲ

それは、ある日の昼下がり。
庭で子犬と戯れるイリヤを食い入るような眼で見ているライダー、いや、見ているような気がするだけで、相変わらず自らの瞳を厚い封印で縛っているのだが。

「はぁぁ・・・」

盛大な溜息をつく。
それは、羨望と嫌悪が入り混じったような複雑な物だった。

「ライダー、さっきからどうしたのよ?」

あきれたように声をかけるイリヤ。

「はっ!?イリヤスフィール、いつの間に私の側に?」

「いつの間にも何も、何度も声をかけてたんだけど」

「・・・すいません」

ライダーさんはちょっぴりトリップしていたようだ。

「で、どうしたのよ」

「・・・なんでもありません」

「思いっきり人見て、ずっと溜息ついてたのに、何でもないわけないじゃない」

長身でスタイル抜群、加えてセクシーな衣装のライダーを、小柄な可愛らしい容姿のイリヤが言いくるめているのが傍目から見てもかなり不思議だ。

「あの、その・・・笑わないでくださいね?」

そう何度も念を押してポツリと呟いたライダーの言葉。
思わずイリヤは眼が点になる。
それはそうだ、あれだけ深刻そうにしていながらライダーからこぼれた言葉は

「イリヤスフィールは、可愛らしくて羨ましいな、と・・・」

だったのだから。

「ライダーだって美人じゃない」

ちょっと淑女というには慎みが足りないけどね。と、負け惜しみをコメントに加えてしまうくらい、イリヤの眼から見てもライダーは魅力的だ。
すらりと伸びた手足に、均整の取れた見事なスタイル、かなり露出の高い服装をしていながら失われない気品。
そもそも、ライダーはかつて、神であるアテナにその美しさを妬まれた程の女性なのだ。
言うなれば、神ですら羨む、究極に近い美貌の持ち主ではないか。

「私が美人だなんてそんな・・・。
私なんて、大きいし、陰気だし、蛇だし・・・」

と、コンプレックスの源である、そしてイリヤから見れば羨ましくて仕方がない、長身を隠すように、膝を抱え小さくなろうとする。

ライダーほどの美人にこれほど羨ましがられれば悪い気はしない。しかし、反面ライダーのイジイジとした態度や自分のことへの認識が気にもさわる。

「そうだ、良い方法があるの、ライダー」

悪魔っこらしい表情のイリヤだった。










まさか上手くいくとは思わなかったのだ。
断じて成功するなんて思ってなかった。
・・・ちょっと成功したら面白いな、と思っただけ。

目の前のライダーを見て呆然とする。

「やっほー☆イリヤちゃん!」

ハイテンションのライダー。
しかもその服装はいつもの大人っぽい物とは180度正反対。
特に超ミニのプリーツスカートにニーソックスの取り合わせは、子供っぽいというか何と言うか。
まあ、どれだけ可愛らしい服装でも、いや可愛らしいから猶更、ライダーが着ると服の胸元から、スカートから、うなじから、溢れる色気があるわけだが。

「あー、ワンちゃん可愛い〜」

あまりの「あれ」っぷりに怯えて動けない子犬を抱き上げて、ルン♪なんて口ずさみながら子犬とワルツを踊っている。


「どーしよ・・・」


イリヤは思わず自分の右手の5円玉を見る。
まさか、こんな物で英霊の精神を左右できるとは。

「私の魔術師としての腕が怖いわ」

フッ、と、雪のように白い髪を掻き揚げてポーズを取る。
真相は、イリヤの腕ももちろんだが、それ以上にライダーの素直さと、「こうなったらいいな」と、言う願望に原因があるわけだが。

「ワンちゃん、ワンちゃんチューしよっ♪」

「・・・・・・・・・」

自分の魔術の腕以上に怖い物を思い出して思わず固まる。

「あ・・・」

足元にライダーの魔眼封じの眼帯が落ちている。

「もーー、知らない」

それを自分の目につけてそそくさと部屋から移動する。
都合の悪い現時を封印して逃げ出してしまったイリヤと、暴走しているライダー。


この騒動が治まるのは、士郎の

「ライダー、何だいつもと違うけど、かわいいなぁ」

という、台詞でライダーの頭が真っ白になるまで続いたそうな。

合掌。

今回は、セイバー×士郎ではなくてイリヤとライダーのペアで投票してきてくれました。
いや、本編では100%絡みがない二人ですが、発売の決まったFate/hollow ataraxiaではどうなるんですかね?
それでは、いつもどおり投票+感想よろしくです!!



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