酒宴の夜に二人は告げる
リスティ・槙原。
『さざなみ女子寮』オーナー、槙原耕介・愛夫妻の養女。
同女子寮在住。
職業は警察の民間協力者。類まれなる特別な力≠ナ多くの難事件を解決に導いている。
思わず目を奪われてしまう美しい銀髪とモデル並みのプロポーションの持ち主で、共に仕事をする警官たちからも声を掛けられることが少なくない。
性格こそ多少難点あれど、彼女の見せる大人の女性≠フ雰囲気と仕草に、恭也が思わず惹かれてしまうことが何度かあったのは、事実である。
だから、なのだろうか――
今の彼女の姿を見て、高町恭也は我知らず溜息を零していた。
リスティの住むさざなみ女子寮。普段は寮生たちが和むであろうその広いリビングに、恭也とリスティ、そして耕介と寮の一番の古株、仁村真雪の四人が揃っていた。
時間は深夜をとうに迎えている。テーブル上は酒の瓶と耕介が作った料理(つまみとも言う)の数々で占められていた。酒は洋酒、日本酒、ビールを問わず、色々なものが用意されており、『酒』と名の付くものならかたっ端から持ってきた、というような印象を与えられる。そしてその半分以上が、既に空になっていた。
「どうした高町兄? 手が止まっているぞ?」
そう声を掛けたのは、空になった酒のほぼ半分ほどを担当した真雪だった。普通の人間ならとっくに倒れていてもおかしくは無い酒の量が入っているというのに、真雪はほんの少し頬に赤みが差しているだけでまだまだ呂律も意識もしっかりしている。
「酒はあまり得意ではないので」
そう答えて、恭也は今思い出したかのように手の中のコップに口を付けた。
決して飲めないわけではないし、弱いわけでもない。ただ酒の味が、あまり美味いとは思えないのだ。
こうして何度も付き合いで飲んではいるが、それでもどうも好きにはなれない。
視線は自然と――自分をこの飲み会に誘った――リスティへと向けられた。普段は陶器のように白い肌がほんのり桜色に染まり、瞳は半分据わっている。時折恭也の方に振り向いては、にへらと口許を緩めていた。
(酔っているのかな?)
そろそろ止めるべきかどうか迷う恭也の思考は、真雪の声で中断した。
「まあ飲んでりゃその内慣れるようになるだろ。ってわけでほれ、飲め!」
「はあ」
曖昧な返事を返して恭也は真雪が向けた日本酒の瓶に、自分のコップを差し出した。瓶が傾き、中の液体がコップに注がれようとした直前、
「こぉらぁっ!」
突然横から伸びてきた手に酒の瓶が掠め取られた。「ああん?」真雪がうろんげな瞳を横に向けると、奪い取った酒の瓶を両腕に抱えたリスティが不機嫌そうに真雪を睨み付けていた。
「何だぼーず? 何か文句でもあるのか?」
挑戦的な声質で尋ねる真雪を睨み据え、リスティはぼそっと呟いた。
「…………だ」
「ああ?」
しかしその呟きがあまりに小さくてまるで聞こえず、「聞こえねーよ」と真雪は顔を顰めた。その表情でリスティは更に機嫌を悪くしたのか、むー、と小さく唸り、そしてすうと静かに息を吸い込んだ。
そして――
「恭也には僕が注ぐんだ!」
はあ? と首を傾げたのは、真雪だけでなく恭也と耕介もであった。
そんな三人のきょとんとした様子を余所に、リスティは「んふふ〜」と機嫌良さそうに恭也のコップに酒を注いでゆく。やがてコップが酒で一杯になると、リスティは恭也の顔を下から覗き込んだ。
「……?」
何だろうか? よく解らずにリスティの瞳を見つめ返し、その瞳に何か期待の籠められたようなものを感じた。
もしかして……、と恭也は何と無く気付いた。
「えっと、ありがとうございます」
恭也が礼を言った途端、リスティが破顔した。「えっへっへっへー」と嬉しそうに笑い、恭也の腕に縋り付く。恭也の顔が恥ずかしさで赤くなるのも構わず、リスティは猫のようにごろごろと甘えた。
「リスティ……もしかして酔ってるのか?」
いつもの彼女からは想像も出来ない子供のような仕草に驚き、耕介は自身に確かめるように呟いた。しかしその呟きはリスティの耳にもしっかりと届いていたようで、リスティは顔だけを耕介に振り向けた。
「何言ってるの? ぜーんぜんっ! 酔ってなんかないよ! 僕は!」
酔っ払いが口にするじょうとう文句の第一候補を口にして、リスティはけらけらと可笑しそうに笑う。自分のコップに酒を注いでそれを一気に煽り、テーブルの上のフライドポテトに手を伸ばした。
「恭也も食べる?」
「――え? ええ」
ついといった感じに返事をして、恭也はすぐにしまったと思うことになった。
恭也の言葉にリスティはにんまり笑みを浮かべると、摘んでいたポテトを徐に口に咥えた。そして恭也に――まるでキスを迫るかのように――瞳を閉じて顔を突き出す。
(こ、こここれは……!)
目の前で揺れるポテト――いや、その向こうに見えるリスティの唇に、恭也は思わず唾を飲み込んだ。
どう考えても……まあつまり、その……これは……そういうことなのだろうが……。いくら酒の席だからといって、まさかこのポテトを食べるわけには……――。
一瞬食べたときの様子を想像して、恭也はアルコール以外の理由で顔を紅くした。
(一体どうしたら……?)
助けを求めるようにぎこちなく辺りに視線を漂わせると、耕介が引き攣った顔で、真雪がにやにやと嫌らしい笑みを浮かべ、恭也の次なる行動を待っていた。
――はあ。
心中で溜息を零しリスティに顔を戻す。するとリスティは既にポテトを口から離して、恭也のことを不思議そうな顔で見ていた。
「恭也どうしたの? ポテト嫌い?」
「いえ、そういうわけでは……」
そう、そういう問題ではない。
どう答えていいか恭也が押し黙っていると、「じゃあ何で――あっ」突然リスティがはっと目を見張った。
「もしかして……僕のことが……嫌い、だから?」
「え?」
思いもよらぬ言葉に恭也が目を丸くした。リスティはいかにも不安そうな表情を浮かべて続ける。
「僕のことが嫌いだから……だから、食べてくれないんだ。そうなんでしょ?」
「ち、違いますよ!」
慌てて否定するも、リスティはそれを拒否するように被りを振った。
「嘘だ! 僕がいつも無理やり仕事を手伝わせるから、だから僕のこと嫌いになっちゃったんだ!」
「違いますって。全然嫌いじゃないですよ」
「じゃあ、僕のこと好き?」
うっ、と恭也が一瞬答えに詰まると、途端リスティは瞳を哀しそうに潤ませた。
「やっぱり……僕のこと……嫌いなんだ…………」
消え入りそうな声で呟き、顔を俯かせてうっうっ、としゃくりを上げる。「い、いやですから――」と恭也が必死に弁明しようとするも、リスティはまるで聞こうとしない。
「ありゃ完全に酔ってるな」
「……ですね」
酒を酌み交わしながら真雪と耕介は二人の成り行きを温かく(?)見守っていた。
それにしても、と耕介は珍しげに言う。
「リスティのあんなに酔ってる姿初めてみましたよ。……そんなに飲んでましたっけ?」
最近は恭也と外で飲んでいるらしくあまり知らないが、自分の見ていた限りではいつもの真雪との晩酌より少し多い程度の量、だと思う。これまでに彼女の酔っている姿も何度か目撃したことがあったが、その時は少し陽気になるぐらいであんな風になったことなど一度としてない。
「それとも飲む相手が違うと違うもんなんですかね?」
「さてな」
耕介の何気無い問い掛けにさして興味なさそうに答えた真雪は、先ほどからずっとリスティに視線を向けている。
洋服や装飾品を品定めでもしているような眼つきを不意に緩めると、真雪は「そうかもな」と小さく笑ってコップに入った酒を一気に飲み干した。
「ぼ、僕……僕……」
自分の胸の前ではリスティがまだ泣いていた。
どうにか誤解を解かないと……。そう思って恭也が彼女の名を呼ぼうと口を開いた瞬間、リスティがばっと顔を上げた。
そこにあるのは、瞳に涙の雫を溜め、今までに見たことの無い――それどころか想像をもしたことの無い――弱々しい表情をした彼女の姿。その姿に、恭也は一瞬胸をどきりとさせられた。
そしてその一瞬の隙に――
「恭也ぁーっ!」
リスティが恭也の胸に飛び込んだ。
「僕のこと嫌いになっちゃ嫌だぁっ!」
子供が駄々をこねるように、リスティは恭也の胸に顔を埋め嫌々と首を左右に振る。
まさかこのようなことになるとは予想もしていなかった恭也は、どうして良いやら考えも思い浮かばない。とにかく体を引き離そうと思ってもリスティは両腕でしっかりと抱きついている為、やるとするならかなり力ずくになってしまう。それは出来れば避けたいところである。
「り、リスティさん……落ち着いて下さい」
果たして自分の声が届いているのかどうか判らないが、それでも今の恭也に出来るのは彼女に呼び掛けることだけである。
「リスティさん」何度目かの呼び掛けに、リスティがゆっくりと顔を上げた。
「ひっく……恭也ぁ、僕……嫌いにっ、なっちゃ……いや……」
「――っ!」
こんな状況だというのに――いや、こんな状況だからなのか……。またも恭也は胸をどきりと高鳴らせた。抱き締めてしまいたい。そんな衝動にまで少なからず駆られるが、それは何とか押し止めた。
「嫌いになんて、なりませんよ」
絶対に。
それは言葉には出さず、胸の内だけで告げる。じゃあ、とリスティが期待に瞳を輝かせた。
「僕のこと好き?」
「え、そ、それは…………」
答えに困ってほんの少しでも視線を逸らすと、途端にリスティの瞳が潤みだした。
「……やっぱり……僕のこと……うっ、ひっぅ……」
「ち、違います! 誤解ですって!」
「修羅場だなー、青年」
相変わらず酒を片手にした真雪の口から無責任な言葉が飛び出す。思わずむっとなって、そんなことを言ってないで助けて下さい、と目で訴えかけるものの、それは一笑で返された。
次いで隣の耕介に眼を向けると、彼は微苦笑を浮かべて顔の前で両手を合わせている。
(つまり助けは無し、か……)
心中で盛大な溜息を零す。ふと気が付けば、胸の中のリスティが静かになっていた。
「? リスティさん?」
「……すー」
窺うように尋ねると返事は無く、代わりに小さな寝息が聞こえてきた。
騒ぐだけ騒いで寝てしまう。まるで本当に子供のようだ。恭也は小さく安堵の溜息をつき、ふっと笑みを零した。
「リスティ寝ちゃったみたいだね。ごめんね恭也くん、迷惑掛けて」
なんだか実に今更という気がしないでもないが、耕介の言葉に恭也は「いえ」と軽く首を振った。
「それじゃあリスティさんを……」
「ああ」と耕介が恭也の腕からリスティの体を受け取ろうとしたそのとき、
「おい耕介! つまみが足んねーぞ。何か作れ」
真雪の言葉に耕介は「ええっ?!」と顔を振り向かせた。
「まだ呑む気ですか?」
「ったりめーだろ、こんなんで足りるかよ。おらっ、ぐだぐだ言ってないでさっさと作ってこい。それと高町兄、おめーはぼーずを部屋に連れてけ。部屋の場所は知ってんだろ?」
「え? ええ、けど……」
恭也がちらりと横目で耕介を窺うと、耕介は申し訳なさそうに「ごめん、頼めるかな?」と、片目を瞑った。
「分りました」恭也は頷くとリスティの身体を抱き上げた。思った以上にその身は軽く、そのことに(表情には出さないが)少しだけ驚く。しかしその驚きをすぐに打ち消すと、恭也はしっかりとした足取りでリビングを出て行った。
◇◆◇
二階にあるリスティの部屋に辿り着くと、恭也は「失礼します」と――部屋の主が眠っているのにも拘わらず――一度断りを入れてから部屋に入った。
彼女の部屋には前にも何度か本人に連れて来られたことがあるので、特にこれといった感想も無く恭也はベッドに向かった。
リスティの身体を丁寧に、優しくベッドの上に横たえさせ、恭也はその場を離れようとして――しかしそれは叶わなかった。
見ればリスティの両手が恭也の服をしっかりと握っていた。なんだか本当に子供みたいだな、と恭也は苦笑した。
「恭也……」
急に呼ばれて「え?」と振り返るが、リスティは両目を閉じ、小さく寝息を立てたまま、何ら変化も見られ無い。
(寝言か)
そしてどうやら彼女の夢の中にも自分は出てきているらしい。
嬉しいような、恥ずかしいような、くすぐったい気持ちになって、恭也はそれを誤魔化すように彼女から視線を外す。リスティの手を解こうと自分の手を伸ばした。
指先が、彼女の手に触れる寸前――
「恭也……好き」
恭也はびくっと手を引っ込め、リスティの顔を覗き込んだ。
やはりリスティは眠ったままだ。だがその寝顔が、恭也には穏やかで、幸せそうに見えた。
彼女はきっと……夢を見ているのだろう。
そして――
「恭也は……僕のこと……好き?」
そして――彼女は、夢の中で、夢の中の『自分』に告白した。してくれた。
「…………」
先ほど彼女に「好き?」と訊かれたとき、恭也は答えることが出来なかった。
別に彼女のことが嫌いなのではない。それは断じて、無いと言える。にも拘わらず答えなかった――答えられなかったのには、理由があるからだ。
もちろんいくら酒の席とはいえ、真雪や耕介の目があるから、というのも理由の一つだが……それよりも大きな理由がある。
それは酷く単純で、他人が聞けば馬鹿馬鹿しいと思うような、子供のような、理由。
恭也は――本当に好きなのだ。
リスティのことが。
むろんそれは友人としてではなく、一人の女性として惹かれているという意味である。
だから、彼はリスティに見つめられ、訊かれたとき、咄嗟に答えることが出来なかった。
もしも――リスティに対する想いが友人としての好きなら、彼もきっと迷わず答えることが出来ただろう。しかし自分の、真の気持ちが向いているとなれば、それをあの場であの状況で言うのは、どうしても躊躇われた。
だが――
(さっきは結局答えられなかった。けど――)
今、この場には恭也とリスティの二人だけである。なにより、酒の席ではない。
リスティは夢の中の自分に告白してくれた。
ならばせめて、『夢の中の自分』ぐらいは、それに答えるべきであろう。
恭也はふっと微笑み、夢の中のリスティに向けて、告げた。
「好きです、リスティさん。貴方のことが誰よりも……。俺は貴方のことを誰よりも大切に、ずっと、守っていきたい」
それは偽ることの無い彼の本心だった。そしてその彼の純粋な気持ちは、彼女≠ノ届いた。
「やっと答えてくれたね」
「――え?」と恭也が驚く間も無く、彼の体はベッドに引き込まれた。何の抵抗も出来ないまま、恭也はベッドの上に――リスティの上に覆い被さるように倒れる。
眼前に、リスティの顔が見えた。閉じられていた筈の両の瞳はしっかりと開かれ、恭也の顔を見つめている。口許は緩み、小さな笑みを浮かべていた。
「これで僕たちは晴れて恋人同士になれたわけだ」
リスティの嬉しそうな声に恭也ははっと我に返った。その瞬間目の前に好きな女性の顔があるということを意識させられるが、それを頭の片隅に無理やりに追いやって言う。
「……騙しましたね?」
てっきり酔って寝てしまったとばかり思っていたのに、どうやら彼女は最初から意識があったらしい。先刻の自分の告白が何だか急に恥ずかしく思えて来て、恭也はそれを隠すように憮然とした顔を浮かべた。
そんな彼にリスティは悪びれることも無く言う。
「騙すだなんて人聞きが悪いな。僕はちゃんと言ったぞ、『全然酔ってなんかない』って」
それは確かにそうだが……あの状況で一体誰がその言葉を信じられるというのか。
思わず溜息を零した恭也に、今度はリスティがむっと不機嫌そうな顔をした。
「なんだよ。なんか不満そうじゃないか。さっき僕のことが好きって言ったのは、嘘だったのか?!」
「いえ、それは嘘では……ないですけど…………」
「だったら――」
リスティはすっと両腕を恭也の首の後ろに回した。
「恋人たちが一つのベッドの上にいるんだ。この後僕がどうして欲しいかくらい……恭也だって、解るだろ?」
「…………」
言葉は出てこず、恭也はただ顔を真っ赤に染めた。「えっと……」頭では解ってはいても迷う彼にリスティは告げる。
「言っとくけど……僕だって、恥ずかしいんだよ」
見ればリスティの肩が僅かに震えていた。紅く染まった顔も、酒ばかりのせいでは、きっとない。
(そうか……)
リスティだって一人の女性なのだ。いくら好きな男性が相手だとはいえ、こうすることに不安が無いわけが無い。
不安でも。怖くても。それでもリスティは、懸命に、気持ちを伝えようとしているのだ。
そう思うと、恭也の中で彼女への愛しさが急速に膨れ上がった。
――抱き締めたい。
そして――愛したい。
「リスティさん」
その呼び掛けだけで何を伝えたいのか通じたのか、リスティは微笑み、小さく頷いた。
恭也は片手でリスティの頬にそっと触れる。顔をゆっくりと近づけ、瞳を閉じた。
「あ……。ん…………」
ぎゅっと、リスティは恭也を抱き締める腕に、力を籠めた。
「ったく、世話の焼ける」
天井に昇る紫煙を目で追いながら、真雪は愚痴を零すように呟いた。隣では耕介がテーブルに突っ伏して眠っていた。
「恭也くん遅いなぁー。大丈夫かなぁ?」
と何度も様子を見に行こうとした彼を、真雪が強制的に引き止めて酔い潰したのだ。
こうなれば耕介は朝まで起きることは無いだろう。
大きく欠伸を零し、「さて、あたしも寝るか」と真雪は短くなった煙草を灰皿に押し付けた。
のろのろとした動作で立ち上がり、
「……おお」
改めてリビングを見渡すとなかなか酷い状況だった。つまみの皿や食い残しで汚れたテーブルは元より、そこら中に酒の空き瓶や缶が転がって足の踏み場にも困るほどで、もはや寮生たちの憩いの場は見る影も無い。
――が、どうせ片付けは耕介の役目である。真雪は特に気にも留めずに転がる空き瓶を蹴ってリビングを出た。
二階に上がって自分の部屋へ向かう前に、一度リスティの部屋を振り返る。
「…………」
しばし何か値踏みするように部屋を見つめ、真雪はふっと笑みを零した。
「そこまで野暮じゃねー、っての」
誰にとも無く呟いて肩を竦め、真雪は自分の部屋へと戻って行った。
かくてさざなみ寮の夜は更けてゆく。
一組の恋人たちだけを残し、皆は静かに眠りに就いた。
〈了〉
魔術師のお礼状
はい、私が勝手に任命した、妖精狂狂育超長官「天田ひでお」さんから、リスティ信者を増やす為の教科(狂化)書をいただきました。
甘い甘い、酒の席や二人っきりの時には、甘えん坊になってしまうリスティという、恭也×リスティ物では王道の展開かと思いきや、最後の最後でどんでん返し、「銀髪の小悪魔」の面目躍如のスキル発動。
そのうえ、誘う大人の女から一転恥ずかしがる少女のような可愛さと、リスティ好きなら確実にKO間違いなしの一品でした。
これを読んだ人は、そして悶えた人は、ぜひ妖精狂に入会しましょう。
レッツ投票!!
ちなみに、妖精狂の王様は私です(ヲ
他力本願寺には私はいませんが・・・
協賛してる、由樹さんの人気投票には居ますけど(ボソ
さて、感想を送りましょう!
web拍手で送る場合は『天田さん』、もしくは『長官』と(爆