八束神社 奥の森
「美由希、今日の鍛錬はこれで終わりだ。」
「ありがとうございます師範代」
恭也の言葉を聞いて戦闘モードから通常モードにシフトする美由希
「美由希、俺はこれから自分用のメニューをやってかえるから先に帰ってろ。」
その言葉を聞いて何か聞きたそうなな顔をする美由希その顔を見て俺は
「いいから先に帰って風呂入って寝ろ。」
それでも何か言いたそうにする美由希の顔を見て俺は少し強い口調で
「今からやる鍛錬は絶対お前に見せるわけにはいかんのだ、いいから帰って風呂入って寝ろ。」
再度強い口調で美由希に言う、その言葉を聞いて少し不機嫌そうな顔しながらもしぶしぶ帰っていく美由希の後姿を見送り、恭也は、普段美由希にも見せない顔をして森の奥に向かって走っていく。
森の奥
「さっきこの辺りで悪霊の気配を感じたんだが、気のせいだったらいいんだが、」
そう恭也が呟いたとたん森の空気が邪悪な気配に支配されていく
それに気付き
「やはり気のせいじゃなかったか」
その気配を発している場所を探る恭也、そして其処にあったのはいつから其処に在ったんだと思わせるぐらい朽ちた小さいお社だった。
「このお社が、この邪悪な気を発していたのか、これはもう手遅れだな。すまないが祓わしてもらうぞ。」
そう言いながら八景を引き抜く恭也そしてそれを感じたのか邪悪な気配は大きな髑髏の形を現す
それを見た恭也は一言呟く。
「逆にやり易くなった。」
そして恭也は八景を構えながら、
「神威顕現(しんいけんげん)」
と、祝詞を省略した言葉を唱えた瞬間八景に黒い焔が灯る。そしてそれを髑髏の方に向けながら恭也は走る。
永全不動八門一派 御神真刀流 小太刀二刀退魔術
奥義 明王斬焔
技をくらい消滅して逝く髑髏を見ながら恭也はお社を八景に灯った焔で焼き払う。
「これでもう大丈夫だな、よし帰るか。」
おわり
魔術師のお礼状
応援SS第二段をhakuoroさんからいただきました。
恭也が退魔師をやっていおりますね。
「黒い焔」で、邪王炎殺黒龍波を思い出しました。
黒いってところが、恭也の私服や、御神の剣の少しダークっぽい所とマッチしてかっこいいです。
私が推理するになぜ恭也が退魔師をしているのか?
1、不破の家に課せられた使命である
小太刀ではなく「八景」にのみ、焔が灯る描写があるところから推理しました。
2、恭也にたまたま霊能力が備わっていたからやっている
だからこそ全てを伝えるべき宗家の娘、美由希にも教えないのかも
3、御神に伝わる奥義だが、未だ美由希に伝授していない、または美由希がそのレベルに達していない
技名にしっかり御神の名前が付いているのだから大いに考えられます。
真相はどれなんでしょう。全部検討外れだったりして(笑
感想は掲示板へ、または、拍手で送る場合「hakuoroさん」と明記して下さい。