静かに目を開く
薄暗い部屋、見慣れない天井
「ここは・・・?」
まだ睡眠欲しているのか、再びヒュプノスの愛撫がシエルを誘う。
意識を保つように、首を振り、勢いをつけて起き上がろうとしたが・・・
「っく!!?」
体中を痛みが襲った。
「この傷は・・・」
「無理はしないほうがいいですよ、生きているのが不思議なくらいの大怪我なんですから」
琥珀が扉を開けて静かに入ってきた。
「先日とい今日とい、もう少しお身体を労わらなければいけませんよ」
諭しながらも、慣れた手つきで、てきぱきと最低限の治療を施してくれる。
「先日と同じように包帯や添え木は充てておきました」
落ち着き払った琥珀を押し退けるように、立ち上がろうと勢い込み、激痛に苛まれたように呻いた。
「そんな事よりも、秋葉さんと・・・」
「志貴さん、ですか?」
言葉に出来なかった人名を琥珀が継いだ。
それが、意味するところは明白だ。
「来たのですか、彼が・・・?」
その事実に、さらに無理を押して動こうとするシエルを抑えるように、琥珀が注射を打った。
ガクンと糸が切れた人形のように、身体が言う事を利かない。
「鎮静剤です、少し眠ってください」
意識が落ちる最後の瞬間まで、抗議する様に睨みつけるシエルに、琥珀が言い訳めいた苦笑で詫びた。
「確信があったわけではないのですが、やっぱり、志貴様でしたか」
紅茶を飲み終わり、何も告げずに出て行く秋葉の表情を見た時から、そんな気がしていた。
あの秋葉にあんな表情をさせることが出来るのは、世界にただ一人しか居ないから。
「姉さん、シエル様は・・・?」
「眠っているわ。
相当お薬を注射させていただいたから、あの方でもすぐには無茶は出来ないはずよ」
心配そうに、シエルの部屋の前で佇んでいた妹に微笑みかける。
「シエル様を傷つけたのは、やっぱり・・・」
その先は言葉には出来ず、居た堪れない様に、自らの身体をギュっと強く抱いた。
翡翠もまた秋葉の表情から、今屋敷に来ているのが誰だか察していたから。
だからこそ、祈らずには居られない。
秋葉が無事に帰ってくることを。
出て行く瞬間の秋葉の表情は、子供の頃志貴が秋葉を誘いに来てくれた時と同じ。
一杯の期待と、ほんの少しの不安が混ざり合ったような、はにかんだ微笑。
空に浮かぶ不吉な朱い月は、そんな双子の姿を見下ろして、何を思うのか・・・。
紅の姫君
《王冠はかく語りき》
風に棚引く髪を軽く押さえながら、少女は庭で自分に背を向けて立ち竦む少年の前に降り立った。
「・・・きたか」
チラリと向けられる瞳は蒼く冷たい。
感情すらも殺しかねない蒼い浄眼。
獲物を値踏みするような視線が突き刺さる。
「お待たせしてしまったかしら?」
懐かしい兄の姿をした誰かに声をかける。
「なぁに、真打はいつだって遅れてくるものですよ、シンデレラ」
好戦的な微笑みを口元に貼り付けたまま、殊更道化染みた仕草で跪いた。
「ですが、さて、果たして貴女は魔法が切れるまで踊っていただけるかどうか?」
投げて寄越された懐中時計の示す時刻は、午後23時52分。
それはつまり・・・
「私では、貴女の踊りの相手は務まらないと?」
「いえいえいえいえいえいえ、滅相もない」
秋葉の言葉に大仰に、否定をしてみせる。
「なにせ、貴女はシンデレラ。
今から、魔法がかかるのを期待いたしましょう」
ニヤリと侮蔑したように笑い、背後に刺さっていた黒鍵を放ってくる。
「例え、今は汚くみすぼらしい灰被りでも・・・ね!!」
その言葉を合図に、切って落とされた混血の一族と魔を狩る一族の闘い。
紅い鬼神と元当主が邂逅した夜と同じ月の下、再び廻りあった運命。
志貴の放った黒鍵が秋葉の背後で炎を放ち、灼熱の劇場を再演させる。
蜘蛛めいた動きで、空を大地を縦横無尽に動き回る七夜。
それは凡そ人がなしうる動きではなく、その動きを視界に収めなければならない秋葉にとっては、人というより獣と対峙するかのような錯覚を覚えた。
右かと思えば左、左かと思えば下、摩訶不思議な動きに翻弄される秋葉は、さながら蜘蛛に囚われた蝶のよう。
腕といわず、顔といわず、全身を削るような浅い斬撃が無数に刻まれる。
白い肌に刻まれた朱が、まるで衣のように秋葉を彩る。
「受け取っておくれ、シンデレラ」
ペロリと獲物のナイフに付いた血を舐めながら呟いたのは、ドレスを贈った魔法使い。
剣呑さとは程遠い瞳で、冥夜に映える白く紅い華に満足そうに頷いた。
「さて、かぼちゃの馬車は用意できまいが、せめて君が迷わないように案内しよう」
声だけをその場に残し、その姿を闇夜に躍らせる。
ここまでのほんの僅かな時間でわかった事が一つ。
この獲物は、先程までの『弓』と比較して数段劣る。
潜在能力は感じさせるが如何せん、経験が浅すぎる。
正面切って闘うなら兎も角、虚々実々を織り交ぜた戦いに自分と戦うには馬鹿正直すぎる。
つまらない戦い、しかし、それも仕方ない。
弓と呼ばれた、百戦錬磨な第七司祭ですら、彼のこの亜空間を泳ぐような動きを捕らえる事はできなかったのだ。
まして、それに劣るこの混血の少女に、血湧き肉踊るような戦いを期待するのは筋違いだろう。
弓に止めを刺そうとしたした自分の邪魔をした、あの男となら戦いの愉悦を貪る事ができるだろうか。
そんな他愛もないことを考えながら、仕上にかかる。
手も足も出ない、しかし、見目麗しい獲物。
彼はもはや、この時間を闘争と見ていない。
己の美学と、魔を狩る衝動を満たすためだけの存在。
目の前の獲物を、どう美々しく飾り立てようか思い悩む芸術家のような心持。
俯き、必死に頭部を庇う、目の前の獲物の表情は窺えない。
闇に映える白い肌と、白に映える紅い華。
そして、一見、闇夜に溶ける様でいて、月の光を受けて自己主張する烏羽色の髪。
思わず舌なめずりする程にこの獲物は美しかった。
そんな彼女を彩るのに相応しい結末。
濡れたように美しい黒髪を、彼女自身の鮮血で紅く彩るのが尤も相応しく思えた。
「さようなら」
甘く、優しく、蕩けるように、耳朶に別れの睦言を囁いた。
◆
グラングランと頭が揺れる。
ズキズキと頭の内側から錐で頭を穿つような不快な痛み。
彼女がもし大人なならば、まるで安酒を飲みすぎて目覚めた二日酔いの朝を想起するだろう。
「起きなよ」
不快さを煽るように、誰かが肩を掴んで身体を揺する。
再び奈落に落ちようとする意識を引きずり起こし、己の目蓋を開く事に全力を注ぐ。
「やあ、おはよう、シエル」
天使のような少年が微笑んでいる。
「何故、貴方がここに・・・」
ありえないことだった。
自分は確かに遠野の屋敷に居るはず。
「何でだなんて酷いな、命の恩人に」
周囲を見れば確かに自分は遠野の屋敷の一室に居る。
「そうだ、秋葉さん!!」
立ち上がろうとしても起きられない。
四肢に力が入らないのだ。
「あれれ?起き上がれないみたいだね、まぁ、無理もないか」
「メレム、まさか貴方!?」
自分に何かしたのか。
苛烈な瞳が、彼女の渾名でも有る射抜くような弓の眼で貫いた。
「まさか、何で僕が。
そもそも君ほどの魔術師相手に、暗示なんて通用しないだろ」
さも呆れた、と謂わんばかりのジェスチャーでおどけてみせる。
一々癇に障るが、確かに如何にメレムといえども、自分に暗示をかけるならかなり手間がいる。
そこまでして、自分をベッドに縛り付ける必要なんて彼にはないだろう。
「思い出してみなよ、自分が何で寝てたのかをさ」
先程琥珀の手で打たれた鎮痛剤が原因。
「科学が魔法をどんどん駆逐していくわけだよね。
君ほどの魔術師に暗示をかけるのは、27祖でも一苦労なのにさ」
何が楽しいのか、能天気なメレムに、怒りが募る。
「そんな事より、秋葉さんと志貴く・・・いえ、第0司祭は?」
志貴と呼ぼうとして逡巡するシエルに、冷ややかな視線を向ける。
「・・・そこまで君に思われるなんて、気に入らないな。
ナルバレックじゃないけどれど、・・・殺してしまおうかな」
無邪気な残酷さに、シエルは思わず息を呑む。
メレムは、子供だ。
自分でピーターパンと称しているが、それは謂いえて妙で、見た目だけでなく、精神も妙に子供っぽいところがある」
それ故にこそ、凄みがあった。
普通の人なら、『気に入らない』なんて理由で人を殺す事はそうはないだろう。
だが、彼だけは、メレムだけは有り得るのだ、まるで好奇心で虫を殺すような残酷さを持っているのだから。
「ん?冗談だからさ、そんな不安そうな顔をしなくていいよ。
それよりも、もう少し僕に感謝してもらいたいんだけどな」
「貴方に感謝する謂れなど欠片もありませんが?」
「酷いな、冷たいなぁ。
せっかく、僕がアイツから君を庇って運んであげたのに」
メレムの言葉に息を呑む。
「意外そうな顔してるね。
まさか、あの殺人貴が君の命を助けたと思ってた?」
「・・・よく、彼が自分の獲物を大人しく渡しましたね」
やれやれ、弓のシエルも人の子か。なんて揶揄するような独白と共に、肩を竦める。
「まさか、僕が『蛇』の墓参りの為だけに、日本くんだりまでわざわざ来たと思ってるわけ?」
その酷薄な笑みに納得する。
いくら第0司祭でもメレムには勝てない、それほどに彼と『王冠』の相性は悪い。
「つまり、力づく・・・ですか」
「まさか。
ちゃんと話し合いでの双方の納得の上での合意さ。
尤も、彼にNOという選択肢は与えてないけどね」
ケラケラと悪戯が成功した少年のように、無邪気に笑う悪魔。
眩暈がする、今からこの天使のような悪魔に縋らなければいけない、自分の境遇に歯噛みする。
そう、彼ならば、秋葉を救うこともできる。
動く事ができない自分に代わり、志貴の手で秋葉を殺すという惨劇を回避できる。
「メレム、お願いがあります」
縋るような真摯な言葉は
「ダメ」
無碍に打ち砕かれた。
沈黙と、何とも言えない空気を破るように、シエルが声を張り上げた。
「貴方ね、ふざけてる場合じゃないんですよ!」
「僕もふざけてなんかいない」
対するメレムは冷静に彼女を見据える。
「さっきいっただろ?
双方納得の上での合意だって」
「・・・まさか」
「そう、そのまさか。
シエルを見逃す代わりに、彼とトオノアキハの闘いに僕は手を出さない」
その言葉に何か言おうとするシエルより早く、言葉を継いだ。
「そもそも、僕の姫君に比肩するかのように『紅の姫君』なんて呼ばれる不敬な遠野秋葉を、救わなきゃならない謂われはない。
加えて謂うなら、彼女は今代の『蛇』を害した罪も有る。
僕はネロと違って彼と友誼があるわけではないけれど、他の祖と違って少なくとも敵対はしていなかったからね」
いつも人を喰った様なメレムらしくない、はっきりとした拒絶にシエルも悟らざるを得ない。
「わかりました、そもそも貴方に助力を期待すること自体気の迷いですね」
身体の隅々まで魔力を流し、喝を入れる。
一体どれだけの分量を注射されたのかわからないが、何とか動ける程度には感覚が戻る。
「何処に行くの?」
「彼女を救いに」
「そんな痺れた身体で?」
「こんな物、すぐに何とかします」
「何をしにいくの?」
「彼女を救いに」
わかりきったことを聞いてくるメレムに煩わし気に、けれど律儀に答えを返す。
「奴を殺せやしないくせに?」
けれど、この問いには即答できない。
「僕はヒーローじゃないからね。
君のピンチに颯爽と現れたわけじゃない」
「見ていたのですか?」
「一部始終」
シエルの四肢に込められた力が霧散する。
「結局君は彼を殺すどころか、傷つけることすら出来なかった」
その宣告は重い。
お前は役立たずだと突きつけられた。
「それでも、それでも、秋葉さんと力を合わせれば・・・」
そう、一人では敵わなくても、二人で力を合わせれば何とかなるかもしれない。
悲壮な覚悟は、
「アハハハハハハハハハハハハハハハ、アハハハハハハ、あははあハッはハアハはハハハハハハッハハッハはハッは八ははあはあっはハはハッはあっははハッハハッハハハハハッハハハッハハハハッハハハハッハハハハッハハハハッハアハハハッハハ」
狂ったような嘲笑に曝された。
「何が可笑しいんです!?」
青い瞳に紅蓮の怒りが宿る。
込められた殺意はまるで魔眼のように他者を威圧する。
けれど、そんな視線に睨まれても、メレムは猶可笑しいと哄笑を謳う。
「気がついてないの?それとも、わかっていて言ってるの?」
涙すら流しながら、必死で笑いを堪えて彼は問う。
「彼を傷つける事を懼れてわざと攻撃を避けていたのに」
「違う!!」
「違わない」
激昂は、怜悧な否定で殺された。
「君には、彼は傷つけられない」
それは、まるで噂で聞いた【ゴドーワード・メイデイ】の統一言語のようだった。
「それに、君の力は不要かもしれないよ」
もはや立ち上がるどころか、否定する言葉すら無くし、俯く後輩を教え諭すように王冠は囁く。
視線を転じて窓の外の庭を見つめる。
メレムは、かつて小さな村落に生き神として祭られていた。
誰かの願いを紡ぎ、形作る事で崇められていた。
「君が思っているよりも彼女は強い。
力は元より、心もね」
厳かな神託が紅い月夜に紡がれる。
「そして、あの兄妹の絆もまた・・・・・・」
◆
「さようなら」
甘く、優しく、睦言が、愛しい誰かに良く似た声色で耳朶に響く。
そう、狂おしいほどに思った兄の声によく似ている。
「さようなら、兄さん」
そうして彼女の髪が紅に染まる。
それは、第0司祭が望んだ情景。
濡れた黒鳥の羽のように美しい髪が真紅に染まる、漆黒の魔法使いがシンデレラに贈る、最後の衣装。
「―――なっ!?」
なれば、何故彼の口から驚愕が漏れ、身体が勝手に距離を取ったのか。
刃は未だ彼女の胸に届いていない。
ならば、髪を染め上げる紅は何故か。
世界が燃える。
先程まで自分が居た場所に揺らめくは紅い陽炎。
「どうかしまして?第0司祭」
闇に溶けるようだった黒髪は、闇に映える紅に変わる。
「兄さんの声、けれど似ているだけで、別人の物」
静かな独白が彼に届く前に、音すらも置去りにする速度で彼は駆ける。
「あら、随分と初心なのね」
彼女の視線から逃れるように、大地を駆け、空を翔る。
コンマ一秒前に彼が立っていた草原。
それが、いまや草は灰になり、空に還って行く。
彼女がしたのは、視界に収めた、ただそれだけ。
その魅惑の視線に絡め取られた物は、魂さえも灰になる。
蜘蛛めいた動きで彼女を幻惑しようと試みる。
信仰心の宿らない、形だけのロザリオが灰になる。
いくら幻惑しようと、無意味。
ほんの僅かでも彼女の視界に入れば、存在そのものが奪われる。
ここに来て彼は己の不利を悟る。
こんな見晴らしの良い草原で、彼女と闘う愚を犯した事を。
第七司祭は見晴らしの良い校庭で彼女を圧倒したからと高を括っていた。
先日のシエルと自分の違いは単純で、そして明確だった。
彼女の得意はロングからミドルレンジ。
対して自分はあくまでも接近戦。
如何に幻惑しようとも、ただの一瞬も、そしてただの一度も彼女の眼に映らないなど、
それこそ不可能。
併せて、僅か数日前とは別人のように、己の異能を操る秋葉の技の冴えも筆舌に尽くしがたい。
草原の真ん中で、月をバックに、僅かな汗もかかずに世界を支配する冷厳な彼女。
彼女の視界に入らないように、せせこましく逃げ回り息を上げる自分。
身を隠す場所を求めて、必死に動き回る彼の視界の隅に映る彼女にドクンと心臓が跳ね上がる。
極上の獲物だ。
コロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセ
コロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセ
コロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセコロセ
脳裏を支配するのは、呪い染みた言葉の羅列。
朱い月を背景に、夜の闇に浮かび上がる彼女。
その姿はまさに姫君。
姫に見つからないように、視界にすら入らないようにコソコソ蠢く自分。
守に逃げ込み、気配を殺して彼女を盗み見る。
この上なく惨めに見えるだろうか。
なるほど、煌びやかな王族に比すればみすぼらしく矮小かもしれない。
されど、この身を流れる血液は、骨の髄まで暗殺者。
光があれば影が生まれるように、死角に潜みて轟然たる王者を刺すことこそが彼の喜び。
息を潜めて機会を待つ。
気配を完全に殺し、闇に潜む彼を見つけることは、伝説の暗殺者である山の翁ですら不可能。
彼女が焦れて動き出すまで、唯一無二の機会が訪れるまで何時までも待ち続ける。
どれくらいの時が経っただろう。
いや、実際はほんの数分だろうか。
彼は彼女の僅かな変化すらも見逃すまいと見つめ続ける。
雲にかかった月が再び姿を見せ、草原の真ん中に立つ彼女に降り注ぐ。
彼は眼を疑った。
それほどに奇妙な表情だった。
今は命の遣り取りをしている戦場で。
彼女は暗殺者に命を狙われていて。
僅かでも隙を見せれば直ぐにでも葬られてしまう状況だ。
だが、彼女は微笑んだ。
月の光を受け、華が咲くような、愛らしくも玲瓏な微笑み。
そして、最後の幕が開く。
彼女の微笑が開幕のベルだ。
ただ一人の観劇者である王冠は歌う。
「さて、この喜劇の終幕は何処か。
クライマックスの幕を引くのは、紅の姫君か、黒い暗殺者か、青い弓か、はたまた、未だ舞台に上がらぬ誰かだろうか」
魔術師の戯言
ということで、数年ぶりの更新の紅の姫君でした。
昨年、数回くらい更新希望というありがたいお言葉を頂いたので、
思い切って更新いたしました。
歌月の前から書いていたこの物語もいい加減幕を引くことが出来そうです。
しかし、数年ぶりに続きを書くのは大変でした。
エピローグ入れてあと2〜3話で終幕予定。
新しい月姫が出るまでには終わらせたいですね。