あんなに強くて大きかったあの人が、居なくなってしまった時のことを覚えてる。
小さくなってしまった父を胸に抱き、泣きながら謝る少女に少年は笑って見せた。
そのときの笑顔が忘れられない。
思えば、それが弟だった少年を、異性として意識した最初の瞬間だったかもしれない。
大粒の涙を流していた少年は、謝る少女を哀しませまいと、悩ませまいと、歯を喰いしばって笑って見せた。
自分が誰よりも辛い時に、それでも人を思いやって笑える少年はとても強いと思った。
例え、目からは変わらずに涙が流れ、嗚咽が混じった声であろうとも、その笑顔は優しかった。
それは、少女が見た彼の父親の最後の表情に似ていた。
「フィアッセ、怪我はないか」
少女に怪我はないかと訪ねた彼は、怪我がないところを探すのが難しいほどぼろぼろに傷ついていた。
そんな彼の姿に驚いて声も出ない少女は、それでも必死で首を縦にふり、自らの無事を伝えた。
よかった、そう呟いて彼は微笑んだ。
・・・それが最後。
あれだけ闊達だった彼なのに、その後は一言もしゃべらない。
もう、あの優しい微笑みは見られない。
そのことが哀しくて少女は泣いた。
父が迎えに来ても、母が歌ってくれても泣き続けた。
日本についても、少女は自分を責め続けた。
それなのに、彼は、誰よりもフィアッセに怒りをぶつけていい恭也が笑ってくれた。
それが、どれだけ彼女を安心させたことか。
フィアッセはゆっくりと目を開く。
傍らには優しい笑顔。
「恭也は優しいね」
「どうしたんだ、突然」
「昔のことを・・・士郎のことを思い出してたの」
フィアッセの言葉に恭也は、そうか、とだけ呟いた。
舞台にスポットライトが集まる。
ゆっくりと、舞台の中央に立つ、母。
恐らくこれが最後の機会。
母と同じ舞台に立つ、彼女の幼いころからの夢の舞台。
日毎年毎に士郎に似てくる恭也。
何も言わず微笑む恭也が、一瞬士郎と重なった。
大好きな恭也と幸せになることがきっと一番の恩返し。
哀しい過去も幸せな未来も、胸に去来する思いは全て歌に乗せて歌姫は舞台に立つ。
愛する人が見守る中で・・・・・・。
準優勝 高町恭也×フィアッセ・クリステラ
残念、前人未到の3連覇ならず。
惜しくもわずか6票の差で準優勝。
それでも、3位には100票差をつける代圧勝大圧勝!
接戦、熱戦、大激戦。
243人のファンが見守る中で、光の歌姫は、ここでも変わらず輝き続け、最後まで舞台の上で歌っていた。
恭也の相手は彼女!
そんな、熱い思いを誰もが抱いて票を重ねた。
競争相手が多い高町恭也、今回のカップリング投票の裏タイトルは恭也争奪戦だった!?
数々のクロスオーバーカップリングが躍進する中で、それでも譲れない正ヒロインの座。
いや違う。
譲れないのは高町恭也。
彼の隣に座るため、彼と生涯を過ごすため、眠れぬ夜を過ごした歳月は、他の誰にも負けないのだから。
おめでとう!本来は賞賛される準優勝。
しかし、彼女にだけはこう言おう。
次回こそは雪辱を!
3連覇はできなくても、ぜひとも王座奪還を!!
やはりこのペアはトップじゃなきゃ落ち着かない!というわけでポチっとな。(MNさん)
ん〜、出だしはこんな感じですかね?
早く独走態勢にならないかな〜♪
何せ応援分のハンデがありますからね、
引き離さないとトップが取れないですし(^^;(皇真さん)
優勝する事より、このカップリングが好きな人たちと、ほのぼのと楽しく投票できれば、いいやと思ってます〜〜。
>かんさん
あ、前日のコメントで呼び捨てにしてすみませんでした(鏡丸太さん)
恭也と黒×白で対にするも良し。
黒×黒でペアルックにするも良し。
白×白は…結婚式まで取っときましょうね♪(祐樹さん)
応援SSの分を考慮しても、現時点でギリギリ2票差でトップです……。
これで、恭也×リスティ$w営に応援SSがあった場合、逆転されてしまいますね。(好龍斎さん)
もうすぐ期間終了。
最後まで楽しい投票を目指しましょ♪(天田ひでおさん)
楽しく、激しく、競い合え!
を、モットーに次回も運営したいですね。
皆さんの要望もありますし、次回からは制限無しの道徳と倫理がルールだ!で、運営したいですね。
それにしても、多くの人がまったりと、それでいて上位を狙いつつ投票に楽しそうに参加してくださってるのを見ると、運営してて良かったなぁと思います。


